香川発「夜アイス」 弘前に/東北初 7号店17日開店/地方限定 チェーン店網

東北初の「月曜からアイス」を弘前市にオープンする濱田社長(右)と太田オーナー

 1年前に香川県で開業した「夜アイス」専門店が、じわじわと地方にチェーン店網を広げている。17日、東北初となる7号店が青森県弘前市内に誕生する。チェーンの濱田晋平社長(45)=高松市=は「東京、大阪には出店しない」と断言。「利益を求める都会の論理ではなく、地方同士がつながる、地方創生を第一に考えている」と独自の経営理念を強調する。

 アイス専門店「月曜からアイス」は、コロナ禍の最中の2022年4月に高松市で開業した。1年間で岡山、岐阜、新潟、埼玉、山梨に店を増やした。平日が夕方、週末と祝日が昼過ぎからと営業が遅くに始まるのが特徴。閉店はともに深夜。恋人や友人などとのドライブをターゲットにしている。

 店は、自動車の利用が頻繁な地方のライフスタイルに合わせ、車で買いに来てテイクアウトする方式。果物をふんだんに使った色とりどりのアイス約20種類が売りだ。

 元々居酒屋を経営してきた濱田社長。一緒に店をやりたい人を選ぶ場合は、まず面談して人間性や経営に対する考え方を聞く。目先の利益より、魅力的な人かどうかが見極めのポイントだ。「月曜から-」のフランチャイズ化でも「『地方でこれからも生きていきたい』という人とつながりたい」との気持ちで面談に臨んでいる。

 青森弘前店の太田慶子オーナーはユーチューブで濱田社長の存在を知った。「とにかく会ってみたい」との思いが募り、ダイレクトメールを送るなどして連絡を取った。初めて話をしたのが5月、会ったのが6月。開店を迎えるまで、あっという間だった。

 濱田社長に達成を急ぐような目標はない。「全国に20店舗ほど、魅力ある人とのご縁があれば」。あくまで地方に住む仲間の広がりを楽しみにしている。

 青森弘前店の住所は弘前市駅前3の15の1。開店日の17日は午後5時から営業。

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