夏の尾道が熱気にあふれました。みこしを担いで石段を上り下りする勇ましい祭りが、16日(日)、開催されました。
尾道市にある御袖天満宮の「天神祭」は、先週の金曜日から3日間開催されました。天神祭は、祖先などから受けた恩に感謝する祭りです。
神事が終わると、みこしは大通りや細い路地など地域を練り歩きました。
天神祭は、新型コロナの影響で神事のみや、規模を縮小していましたが、ことしは4年ぶりの通常開催となりました。祭りを心待ちにしていた人たちは、家の前に出て、みこしを出迎えました。
街の人たち
「1時間前から待っている」
「とてもよかった。若さいっぱいで」
天神祭は今のかたちになったのが、江戸時代後期とされています。一時期、中断していましたが、およそ30年前に地域の青年部が復活させました。
16日は、みこしを左右に揺らしながら神社の石段を上り下りする「勇壮五十五段大神輿還幸の儀」が行われました。
こちらの石段は、大林宜彦 監督の映画「転校生」の階段落ちのシーンに使われたことでも知られています。
急な石段55段を、尾道で一番重いといわれているおよそ450キロのみこしを交代しながら担いで5往復します。
観光客たち
「やっぱりうれしいですね。コロナの前から毎年、来ていたが、ここ数年、なかったので」
「かっこいいですね。尾道のお祭りっていいですね」
「こういうのは夏らしい日本の文化が感じられる」
拝殿前に上がると、みこしを激しく上下に揺すります。最後に息の合った担ぎ手たちの勇ましい見せ場がありました。
担ぎ手たち
「みんなで声出したり、めちゃくちゃ盛り上がって元気をもらいました」
「こうやってみんなでできるっていうのは感謝でしかない」
「地域住民とふれあえて感動を共有できるのは、祭りをやっていて、一番の醍醐味」
4年ぶりに通常開催となった祭りは、「地域の絆」を感じるものでした。