遊べる世界ジオ登場 複合遊具ゾーン整備 白山総合車両所ビジターセンター

ビジターセンターの屋内遊具施設の完成イメージ

  ●来春オープン 中央に「霊峰」、スクリーンに「海」

 白山市は、来春にオープンする北陸新幹線白山総合車両所の見学施設「高速鉄道ビジターセンター」内に、大型の複合遊具ゾーンを整備する。中央に霊峰白山をモチーフとした遊具を配置するほか、壁際には海中を映し出すスクリーンを導入。世界ジオパークに認定された豊かな自然を表現する。デジタル技術や光と音の演出も取り入れて幅広い世代が楽しめる設計とし、広域からの集客を図る。

  ●子どもは無料に

 ビジターセンターは白山市宮保町で建設工事が進められており、鉄骨造り5階建て、延べ床面積3959平方メートル。全国に6カ所ある新幹線車両工場に同センターが整備されるのは初めてで、展望室・屋上デッキからは新幹線の車両を間近で眺めることができる。

 複合遊具ゾーンが設けられるのは3階で、市は子どもの利用を無料とする方針。白山に見立てた遊具は、外壁側で滑り台やクライミングを楽しめるほか、内側を登ると上部に張り巡らされたネットの上に出る構造となる。

 壁際のスクリーンには海の中を泳ぐ魚を投影し、手を触れると近づいたり、逃げたりする仕掛けを施す。鉄道関連の施設であることから、フロア全体を巡るように線路を配置し、利用者が全体を回遊するイメージを持たせる。

 センターは、3月中旬が有力視されている北陸新幹線敦賀延伸の1、2週間前にオープンする見通し。直前のタイミングに開所することで、新幹線の開業機運を高め、集客増につなげたい考えだ。

 市は、センターと市内にある道の駅などをつなぐ公共交通の整備も検討している。利用者が繰り返し訪問してくれる施設とするため、交通利便性の向上を目指す。

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