青森県内大雨 宮下知事、深浦町の国道被災現場視察 「安心して通行できる対策講じる」

土砂が流入し一時全面通行止めとなった国道101号の現場を視察する宮下知事(左)=17日午前11時22分、深浦町大間越筧

 宮下宗一郎知事は17日、15日の大雨による土砂流入で一時全面通行止めとなり、現在も片側交互通行が続く青森県深浦町大間越筧(かけい)の国道101号を視察した。県によると、災害査定を経ての本格的な復旧工事着手は来春以降となる可能性もあるが、夏の行楽シーズンを控え、宮下知事は「観光客が安心して通行できる対策を講じたい」と述べた。

 現場では山側ののり面が幅40メートル、高さ40~50メートルにわたって崩れ、国道に流入した土砂がガードレールをなぎ倒し、接続する町道にも流れ込んだ状況について説明があった。

 同町の吉田満町長と松沢公博建設水道課長からは、町道に土砂が流入した状況と、それにより一時孤立した地区住民の避難の様子を聞いた。宮下知事は復旧に向けた工事や現地の交通量について質問していた。

 視察後、報道陣の取材に宮下知事は「迂回(うかい)路がなく、ここがひとたび通行止めになると大変で、深浦町をはじめ沿岸の住民に不便を来す。これから観光シーズン。観光客が安心して通行できる措置を講じていきたい」と述べた。また「秋田県が非常に大変な状況。場合によっては支援するかたちになるのかもしれない」との認識も示した。

 宮下知事はこの後、同町舮作の宿泊施設「不老ふ死温泉」にも立ち寄り、西﨑朋社長の案内で、大雨で損壊した施設脇の町道や土砂が流れ込んだ「海辺の露天風呂」を視察した。

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