限られた予算、地域活性化へどう使う 京都・南丹の小学校で授業

南丹市の予算の在り方を考える児童(南丹市園部町・園部小)

 京都府南丹市園部町の園部小で、同市の予算を6年生が考える授業があり、「環境を大切にしないと人を呼び込めない」などと地域活性化の在り方に知恵を絞った。限られた予算を何につぎ込むかを巡り、時に熱く議論した。

 住民や保護者、同小でつくる学校運営協議会が企画し、約100人が5日に受けた。3、4人で班になり、市議を交えて取り組んだ。

 児童は「買い物できる場が少ない」「自然は多い」といった現状認識の下、「公園やカフェがほしい」「市民の多くが高齢者だから医療と福祉の予算を増やすべきだ」と意見を出した。

 「観光で来ても、すぐに帰るだけ」「でも、まずは来てもらわないと、市を知ってもらえず、定住などにつながらない」と白熱した議論もあった。児童は実際の予算額が示されたタブレットを操作し、予算を増やしたり、減らしたりした。

 同協議会の小林康夫さん(69)は「市について考える機会になった。授業をさらに発展させたい」と話していた。

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