JR五所川原駅前(青森県)再開発へ特別委 地元商議所、宿泊施設整備も視野

閉じたシャッターが目立つJR五所川原駅前周辺。にぎわい創出へ五所川原商議所が特別委員会を設置した。突き当たりに見えるのが五所川原駅

 青森県五所川原市のJR五所川原駅前エリアの再開発に向け、五所川原商工会議所(山崎淳一会頭)は18日、実現に向けた具体策を検討する「駅前賑わい創出特別委員会」(仮称)を設置した。委員長となった半田秀美・半田硝子建材代表取締役は「五所川原の駅前が寂しいという声が聞かれる。(要望の多い)宿泊施設の整備も含め、情報や意見を集めながら計画案をつくっていく」と話した。

 特別委設置は同日、非公開で開かれた常議員会で承認された。

 特別委は市内のタクシー会社や宿泊業者、駅前エリアの地権者など11人で構成。市もオブザーバーとして参加する。

 半田委員長は常議員会後の取材に「現在は街なかを回遊できるだけの観光施設が乏しい。40年前のように再びにぎやかな駅前にしたい。そのために市とどう連携を図っていくかが大事になる」と語った。

 山崎会頭も、駅前の再開発は市との協力は不可欠との見方を示し、「駅前周辺へのホテル整備を求める声は多い。コロナ禍も落ち着き、前へ動き出すのにいいタイミングでもある」と、宿泊施設整備を視野に入れ協議していく考えを示した。

 五所川原駅前の通り沿いはかつて、レストランやパチンコ店などが並びにぎわっていたが、現在は閉じたシャッターが目立つ。同商議所によると、会員を対象に昨年実施したアンケート調査でも、駅前エリアの活性化を課題に挙げる人が多く、昨年11月、市に対する要望項目の中に「駅前空間の開発・整備」を盛り込んでいた。

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