水難事故が相次いだ静岡県内、各地で事故防止の取り組みも行われています。このうち、磐田市の小学校では、水の事故から命を守るため、服を着たままプールに入る着衣泳の講座が開かれました。
(講師)
「基本的には“背浮き”、浮いて待つ、バタバタすると疲れてしまう」
専門家の指導のもと、子供たちはおぼれた時の対処法として、仰向けで水面に浮く「背浮き」で救助を待つことや、浮き輪の代わりに、空のペットボトルなどを抱えると体が浮きやすいことを学んでいました。
(児童)
「(服に)水がしみ込んですごく重くて、水の中は歩きにくかった」
(児童)
「ライフジャケットは最初は使いづらいと思ったが(プールに)入ったら浮いた」「海に行くときはライフジャケットを持って行きたい」
(三ヶ日青年の家 指導部 永島充己 主席)
「自分が溺れたらまずは落ち着くこと、慌てない泳がない暴れない」「暴れてしまうと体力を消耗し溺れてしまったり、水を飲んで溺れてしまう」
指導をした講師は、水辺で遊ぶときは「ライフジャケットを着用すること」や「大人の目の届く範囲で遊ぶことが大切だ」と話していました。
一方、海の安全を守る新たな取り組みも始まりました。
一日に3万人以上の海水浴客が訪れることもある、下田市の白浜大浜海岸で始まったのは、ドローンを使った安全監視。これは、県と下田市が始めた実証実験で、人口減少などによりライフセーバーの人材確保が課題となる中で、監視業務の省力化などの効果が期待されています。19日の実証実験では、ドローンを使って遊泳区域外で泳いでいる人がいないかを監視したり、海水浴客への注意喚起などを行いました。
(ドローンの音声)
「こちらはドローンパトロールです」「外側はサーフィンエリアになっています、移動をお願いします」
白浜大浜海岸は800mほどの砂浜があり、沖合100mまでをカバーできるドローンの活用は有効のようです。
「結構聞こえるな」「ここにいても聞こえますね」
(下田ライフセービングクラブ 山口智史 理事長)
「体力的には楽ですし、いまみたいなときは海から光っているので、浜からだと見えにくいときがあって、逆の方から見えるので画面で見ると見やすい」
(県 地域振興課 山田 紘子 主任)
「実施をしている中でいろいろな課題が出てきているので、ブラッシュアップをして、来年夏の社会実装につなげていきたい」
実証実験は9月まで行われる予定で、早ければ2024年7月からの本格的な運用を目指しています。