袴田さん再審めぐる4回目三者協議終え…姉ひで子さん「ようやく前に」

19日、静岡地裁で行われた袴田巌さんの再審、裁判のやり直しをめぐる協議で、裁判所は弁護団の求めていた9月中の公判開始は難しいと見解を示しました。一方、弁護団と検察側の提出する証拠が明らかとなり、再審公判に向けて大きな前進となりました。

(弁護団 小川秀世 弁護士)

「審理計画を立てられる一歩手前まできている」「一日でも早く公判につなげ、審理を終結させて判決をもらいたい」

具体的に話が進んだ協議に、公判への“前進”を感じる弁護団。1966年、旧清水市で一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん。現在、静岡地裁で袴田さんの再審公判に向け弁護団、検察、裁判所による三者協議が行われています。弁護団によりますと、19日の協議で、裁判所は他の裁判との調整や警備などの問題で、弁護団の求めていた9月中の公判開始は難しいと見解を示しました。一方、弁護側と検察側が提出する予定の証拠がほぼ明らかとなり、弁護団は「8月末までに(弁護団、検察の)意見が固まれば、迅速に審理が進む可能性が高い」と見解を示しました。

(弁護団 小川秀世 弁護士)

「この事件は1次再審の時に時間がかかっていて、裁判所としても責任を感じている」「できる限り公判を早期に行いたいと(裁判所が)言っていた」

協議に出席した袴田さんの姉、ひで子さんは…

(姉・ひで子さん)

「きょうは再審開始に向けて進んでいるなと思った」「今までは思わなかった」「きょうは検事も一生懸命話した」「これは進んでいるのかなと思っている」

また、弁護団は、検察が新たに提出する予定の「5点の衣類」に関する証拠について、これまでの審理の“蒸し返し”であることなどを理由に、8月末までに裁判所に証拠の却下を求める意見書を提出する予定だということです。

© 株式会社静岡第一テレビ