市民34人分の誤情報を提供 兵庫・豊岡市 日本年金機構や公立学校共済組合など5機関へ

豊岡市役所=豊岡市中央町

 兵庫県豊岡市は20日、行政機関同士で住民情報を照会・提供する国の専用ネットワークシステム「情報連携サービス」で、住民基本台帳のデータ反映を誤ったまま、市民34人の情報を日本年金機構や公立学校共済組合など5機関に提供していたと発表した。

 同システムは市に届け出があった転出や出生などの情報を、職員が既存のシステムサーバーに入力。その日の夜に情報連携用の中間サーバーに自動で反映される。

 市によると、12日に同システムを使った機関から、「豊岡市が提供した住民情報と把握する内容が異なる」と指摘があり、中間サーバー内の全市民情報を調べた結果、世帯数や続柄の誤りなどが119人で見つかった。うち34人分は誤った情報を提供していた。

 原因は反映時のシステムエラーで、整合性を確認する運用マニュアルはあったものの、2017年のシステム導入後、入力情報が正しく反映されているか確認していなかったという。市は今後、誤情報を提供したことによる影響を調べる。(丸山桃奈)

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