雲仙からも平和発信 高校生大使ら活動報告

平和活動への思いを発表する田原さん(左)ら=雲仙市吾妻町ふるさと会館

 長崎の県央地区に住む高校生平和大使と高校生1万人署名活動メンバーの計11人がこのほど、雲仙市内で活動報告会を開き、市民ら約120人が反戦や核兵器廃絶への思いを新たにした。
 昨年選出の第25代大使の田原夏海さん(17)=県立諫早高3年、雲仙市吾妻町=が「被爆地から離れた雲仙市でも平和活動ができる」と企画。核廃絶を求める署名活動や、地元の中学校で米露が保有する核弾頭の数を1万本超のつまようじを使って可視化する授業をしたことなどを説明した。
 6月に選ばれた第26代の大澤心春さん(16)=鎮西学院高2年=や、高校生1万人署名活動メンバーの江﨑稟真さん(18)=県立諫早高3年、同市瑞穂町=、下田愛梨さん(15)=県立島原商業高1年、同市吾妻町=ら11人が登壇。「被爆者の声を共有すれば核兵器はなくせる」などと訴えた。
 参加した同町の中村裕美子さん(72)は「どんな活動をしているか初めて知った。戦争をしない社会になってほしい」と話した。田原さんは報告会を終えて「地元の人たちに伝えられた。平和について家族で話してもらえたら」と充実感をにじませた。
 市青少年・子ども育成会議吾妻支部が生涯学習講演会として主催した。

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