「ノースFMお化け屋敷」恐怖のドツボ、科学で誘う 県立工科短期大学校、仕掛け作りに協力【大分県】

お化け屋敷の新作の仕掛け(後ろ)と、制御装置を製作した佐藤安正教授=中津市東浜の県立工科短期大学校
夏恒例ノースFMのお化け屋敷のポスター

 【中津】今年で8回目を迎え、中津の夏の肝試しスポットになっているノースFMのお化け屋敷が22日から、中津市三光のイオンモール三光で始まった。入場者を恐怖に陥れる仕掛け作りに、同市東浜の県立工科短期大学校が協力している。舞台裏をのぞいた。

 「学生が学校で学ぶ内容を、装置に落とし込んでいる」。そう話すのは、同校電気・電子システム系の佐藤安正教授(57)。

 新作は、本物の棺おけに人体骨格模型を組み合わせた仕掛け。工場の生産ライン制御用コンピューターで圧縮空気と電気をコントロールし、模型の動きと光、音で入場者の肝を冷やす。

 2018年から協力し、新作が6作目。構想から機構の設計、製作までを総合的に手がける。「アクションが一つだと怖がらせ方が足りない。さらに一つ、また一つ…」。校内の遊休部品を使うなどコスト削減にも知恵を絞る。

 重視するのは信頼性、耐久性。「千回程度なら、普通に作っても動く。でも、何千回もエラーがないように動かせるには、もう一段階上の“ものづくり”が必要になってくる」

 会期が始まると会場の裏方から入場者の反応を楽しむ。「でも、子どもが最も驚くのは、人間が脅かしに出てくるところ」。悔しさを胸に、生身の人間のアクション超えを目指す。

<メモ>

 お化け屋敷は、8月16日までの午前11時から午後5時。入場料は中学生以上500円、小学生以下400円、3歳以下無料。問い合わせはノースFM(0979.27.0786)。

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