ユネスコ無形文化遺産の「日田祇園」(国指定重要無形民俗文化財)が22日、日田市の豆田、隈・竹田両地区で始まった。23日まで。「見送り幕」を付けた絢爛(けんらん)豪華な山鉾(やまぼこ)が、疫病退散などを願いながら各町内を巡行。水郷は熱気に包まれた。
2020年以降、新型コロナウイルス禍で中止や一部町内のみの巡行が続いていた。今回は4年ぶりに全9基の山鉾が参加した。
豆田地区では日田祇園囃子(ばやし)の笛の音に合わせ、目抜き通りを引き回した。威勢のいいかけ声とともに方向転換する「腰切り」を披露すると、観光客から拍手が湧いた。
同市港町の矢幡咲稀(さき)さん(7)は「綱をみんなで引っ張って楽しかった。また参加したい」と笑顔を見せた。
23日も両地区で巡行予定。午後8時ごろから山鉾をちょうちんで彩る「晩山(ばんやま)」があり、豆田地区では御幸橋に4基、隈・竹田地区でも交差点「札の辻」に4基が集結し、最大の見せ場を迎える。