夏の日差し浴び、香るウメ 京都・南丹の神社で「土用干し」

日差しを浴び、酸っぱい香りを漂わせながら干されるウメ(南丹市園部町・生身天満宮)

 京都府南丹市園部町の生身天満宮で、祭神の菅原道真とゆかりがあるウメの「土用干し」が行われている。境内で収穫された梅が強い日差しを浴び、赤みを増していっている。

 境内には100本以上のウメの木があり、6月上旬に収穫。今年は豊作で、例年の約2倍の約340キロが取れた。塩と地元産のシソと一緒にたるの中で漬けた後、土用の入りの7月20日からだいだい色のウメをすだれの上に並べ、境内に酸っぱい香りが漂った。

 4~5日ほど天日に当てる。まんべんなく赤く色づくように毎日混ぜ、雨が降ればすぐに取り込む。武部由貴子禰宜は「昔ながらの辛酸っぱい梅干し。境内で実った天からの授かり物なので、1粒ずつ丁寧に作っている」と話した。

 8月上旬まで順次干した後、年末まで再び漬け込み、2024年の元日から「合格梅」として参拝者に授与する。

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