制服引き取り格安販売、保護者に好評 茨城・つくばみらいの小絹中 

PTAの呼びかけで集まった小絹中の制服=つくばみらい市絹の台

茨城県つくばみらい市絹の台の市立小絹中のPTAが、卒業生の家庭から不要になった制服を引き取り、在校生の家庭などに安く提供する「制服バンク」に取り組んでいる。家計負担の軽減にも一役買うと好評だ。PTA主催で初めての販売会が今月開かれ、保護者らが列を作った。

販売会は在校生の家庭を対象に開かれた。会場となった教室には、制服のズボンやスカート、体操服、ワイシャツ、ブラウス、通学用バッグなど約300点が並んだ。

価格は制服のズボン、スカート、ベスト、ブレザーが1点千円。ほかは1点500円。全て新品でそろえようとすると、合計10万円ほどかかることもあり、値段の安さは今のご時世では大変魅力的だ。訪れた女性(44)は「安く購入できる場があるのは助かる」と話していた。

「制服バンク」の構想が持ち上がったのは2年前。保護者の中から「制服が高くて大変」「3年たってサイズが合わなくなった」などの声がきっかけだった。制服は3年間着ても十分使えるが、卒業後は使い道がなくなり、処分に困ることが多い。成長期ゆえ、途中で買い替えが必要になる場合もある。

これらの悩みを解決しようと、昨年から取り組みが始まった。最初はPTA会員が知人に声をかけて制服を引き取り、不要になった在校生の制服と交換したり、転校生に貸し出したりしていた。

昨年度卒業生の家庭に声をかけたところ、制服や体操服など約70件の寄付があったという。同校PTA会長の鈴木智子さん(48)は「予想以上に集まった」と、協力に感謝した。

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