「欧州からサウジアラビアへ」の実態…元ミランMFカスティジェホがサウジ移籍合意も、政府が正式契約の承認を後回しに

[写真:Getty Images]

バレンシアのスペイン人MFサムエル・カスティジェホ(28)は、サウジアラビア移籍で合意したものの、契約を結べない状況となっているようだ。スペイン『Relevo』が伝えている。

2018-19シーズンから4年間ミランに所属していたカスティジェホ。スクデットに輝いたラストシーズンはほとんど出場機会がなかったが、多彩なテクニックに魅了されるファンも多く、イタリアの地にもしっかりと爪痕を残し、昨夏ミランを去った。

ミラン退団後はバレンシアへ加入し、ケガもありながら公式戦26試合に出場と主力として活躍。だが、現在はチームのスイスキャンプに帯同しておらず、サウジアラビアのアブハー・クラブへの完全移籍が近づいているという。

すでにクラブ間交渉がまとまっており、カスティジェホも合意。いつ移籍が発表されてもおかしくないように思えるが、サウジアラビア政府から待ったがかかっているようだ。

サウジアラビアの政府系ファンド「PIF」がアル・イテハド、アル・ヒラル、アル・ナスル、アル・アハリという国内の強豪4クラブを買収し、各クラブに欧州からのビッグネームを分配しているのは広く知られるところ。しかし、他クラブにも同様の働きかけをしているのが実態であり、リーグ全体の充実を目論んでいる格好だ。

だが、優先するのはフランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)、クロアチア代表MFマルセロ・ブロゾビッチ(アル・ナスル)、ブラジル代表FWロベルト・フィルミノ(アル・アハリ)といったトップ・オブ・トップのスーパースターたち。カスティジェホについてはアブハー・クラブとの合意を確認しつつも、正式契約の承認を後回しにしているとのことだ。

『Relevo』によると、カスティジェホの承認がいつになるかは全くわからず。「PIF」は現在進行形で多くのスタープレーヤーを自国に引き入れようと躍起になっており、「承認は今日かもしれないし、1カ月後かもしれない」と考えられている。

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