排風機1台が一時停止 放射性ガス管理施設 原子力機構 茨城・東海

日本原子力研究開発機構(原子力機構)は24日、茨城県東海村村松の核燃料サイクル工学研究所クリプトン回収技術開発施設=廃止措置中=で、施設内の気圧を下げる排風機2台のうち1台が一時停止していたと発表した。排風機は施設内の大気に含まれる放射性ガス漏えいを防ぐため常時2台を使用していた。現場は管理区域内で原因は調査中。環境への影響はないという。

原子力機構によると、23日午前2時55分ごろ、施設内の弁操作室などの気圧上昇を知らせる警報が鳴り、職員が排風機1台が停止しているのを発見。停止時に自動で切り替わる予備機が動かなかったため、残る1台で外気より低い気圧を保ち、約4時間後に復旧した予備機を稼働させた。

弁操作室は通常、排風機で室内を外気より70~140パスカル低い気圧を維持。予備機の稼働直前の気圧は外気に対しマイナス3パスカルだった。

同施設では、使用済み核燃料の再処理時に発生する放射性ガス「クリプトン85」を管理。トラブル発生時に作業は行っていなかった。

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