「孝行蓮」保育所で純白の花開く 石田梅岩ゆかりのハス、京都・亀岡

初めて石田梅岩生家以外で純白の花を咲かせた孝行蓮(亀岡市東別院町・別院保育所)

 京都府亀岡市東別院町の別院保育所で、園児たちが4月から育てていた「孝行蓮」が、純白の花を咲かせた。地元出身の江戸時代の思想家、石田梅岩ゆかりのハスで、初めて梅岩生家以外で栽培されていた。

 園児らは、梅岩の子孫、石田二郎さん(90)からレンコンを譲り受けた。鉢に植えて水をやったり、メダカを泳がせたりしながら大切に育ててきた。

 7月中旬、初めて咲かせた大輪の花に園児らは喜び、3~5歳児クラスの8人が石田さんに感謝の思いを伝える絵手紙を作成。それぞれ白や緑の絵の具で描いたハスの絵や、「ばいがんさんのはながさいたよ」などと文字も書いた紙を画用紙に貼り完成させた。

 園児らは20日、保育所を訪れた石田さんに笑顔で絵手紙を手渡した。ひ孫ほどの園児らに囲まれた石田さんは「うれしい。市が整備中の梅岩記念館が完成すれば、飾りたい」と感激していた。

 孝行蓮は、梅岩が石門心学を京都で開学した年に自宅庭先で咲き、梅岩の母がハス好きだったことから名が付けられ、代々、石田家が自宅で育てている。

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