でかっ! ティラノサウルスの迫力を間近で体感 恐竜の骨格標本15点、発掘現場のパネルも 姫路科学館

ティラノサウルスなどの頭の大きさを近くで見比べられる展示=姫路科学館

 恐竜の化石を実物大で再現した特別展「HOT!恐竜発掘最前線」が29日、姫路科学館(兵庫県姫路市青山)で開幕した。全長6メートルのよろい竜「サイカニア」や、頭だけでも大きなティラノサウルスなどの標本15点を展示。モンゴル・ゴビ砂漠の発掘現場写真を床に敷き詰めたコーナーもあり、研究者気分が味わえる。(森下陽介)

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 開館30周年の記念企画で、岡山理科大恐竜博物館などが協力した。メインの標本は、背中から尾にかけて大きなとげがあるサイカニアの全身骨格。肉食恐竜から身を守るため亀の甲羅のように骨で覆われていることが分かる。

 大型肉食恐竜ティラノサウルスとタルボサウルスの頭の標本は並べて展示し、あごの大きさや獲物を立体的に捉える視野の広さを解説している。

 草食恐竜「ヤマトサウルス・イザナギイ(伊弉諾(いざなぎ)の倭竜(やまとりゅう))」の歯骨標本は特別展のために姫路科学館が新調した。姫路市の男性が洲本市内で発見した歯の化石から、2021年に新種として命名されたことを記念した。

 他にも、ゴビ砂漠での発掘の様子を紹介したパネルや恐竜の頭骨の組み合わせパズルなど、親子で楽しめる企画が並ぶ。姫路市飾磨区から訪れた男児(4)は、鋭くとがった化石の爪や歯に夢中で「大きくて怖いけど、かっこいい」と目を輝かせていた。

 8月28日まで。午前9時半~午後5時。火曜休館。一般500円、小中高校生200円。期間中、同館プラネタリウムで恐竜映画の有料上映もある。姫路科学館TEL079.267.3001

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