猛暑日続きで海水浴場、ゴルフ場に異変 福井、一方で家電量販店は好調

人出がまばらな三国サンセットビーチ=7月30日、福井県坂井市三国町

 福井県内は厳しい暑さが続き、さまざまな影響が出ている。エアコンなどの売れ行きが好調な一方、本来は混み合うはずの海水浴場の人出はまばら。浜茶屋関係者からは「もう少し涼しくなって」と恨み節が聞かれた。

■2割以上増加

 福井市新保北1丁目の100満ボルト福井本店では、7月のエアコンの売り上げが前年同期と比べ2割以上増えている。省エネ性能の高いエアコンや冷蔵庫に買い替えると2万円を割り引く県の「省エネ家電割」の利用も多く、エアコンの効果をより高める扇風機やサーキュレーターもよく売れているという。土日は店舗のスタッフがほぼ全員出勤し、据え付け工事の体制も強化している。担当者は「暑さが原因でエアコンが故障するケースも多い」と話す。

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 暑さをしのごうと、アイスクリームを買い求める人も多いようだ。同市中央1丁目のフルーツのウメダでは、「贅沢(ぜいたく)アイスバー」の販売が通販も含めて1カ月に3千~5千本に上る。「インスタグラムなどを通じて口コミで広がっている」と梅田敬男社長。一方であまりの猛暑に「エキマエを歩く人も少なく感じる」と客足が遠のくことを心配した。

■2割程度少なく

 坂井市三国町の三国サンセットビーチは、駐車場に空きが目立ち、砂浜のテントやレジャーシートの数も少なかった。同ビーチ振興会の大井七世美会長によると、入り込み客は新型コロナ禍前より2割程度少なく、「暑さで『外出は危険』と言われると、自宅で涼んでいるんじゃないかな」と苦笑い。浜茶屋の女性店主は「一番いい時期なのに。せめて30度ぐらいに気温が下がってほしい」と嘆いた。

 福井市の鷹巣海水浴場も昨年の8割程度の入り込みで、土曜の7月29日も千人程度を見込んでいたが500~600人にとどまった。

 あわら市の芦原ゴルフクラブの利用者は昨年より多く、担当者は「雨でキャンセルはあるが、暑さではほとんどない」と話す。

 坂井市の越前松島水族館も盛況が続いている。近くの海岸で行う「磯の生物観察会」や、魚と一緒に入るプールなどが人気を集めており、昨年以上の入り込みになっている。

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 涼しい室内で勉強しようと、福井市桜木図書館では学生の利用が増えており、開館前に行列ができる日もあるという。

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