小城市給食センター完成 9月から4200食提供、アレルギー専用調理室も

施設の完成を祝い、テープカットする江里口秀次市長(左から4人目)ら=小城市三日月町の市学校給食センター

 施設の老朽化に伴い小城市が三日月町長神田に建設していた市学校給食センターが完成し、31日に関係者に公開された。最新の調理器具を備えて衛生管理を徹底し、アレルギー専用調理室も備える。9月4日から市内の10小中学校と公立の1幼稚園に給食4200食を提供する。

 施設は鉄骨造り2階建てで延べ床面積は2900平方メートル。衛生管理の観点から床や壁を乾燥した状態に保つドライシステムを導入し、食材の受け入れから下処理、調理や食器洗浄などが交差しないようレイアウトも工夫した。食物アレルギーに対応する専用調理室は1日最大50食を提供できる。炊飯設備を設けることで、これまで外部委託していた米飯給食を自前で実施する。

 同市の学校給食は既存の市センターを利用する方式と自校方式、小学校の給食室で調理して中学校に届ける親子方式が混在していた。比較的に新しい芦刈給食センターを除き、既存の市センターと築30年以上の三日月、牛津、砥川の3小学校の給食室を新センターに集約する。

 建設工事費は約24億5200円。設計、建設、運営、維持管理を一括して民間事業者に発注する「DBO方式」を採用しており、今後は維持管理事業者が15年間にわたって管理運営していく。31日に現地であったオープンセレモニーには関係者約50人が出席。江里口秀次市長は「地元食材をふんだんに取り入れ、安心安全な給食を提供していきたい」と話した。(市原康史)

最新の調理器具を導入し、衛生管理を徹底した煮炊き調理室=小城市三日月町の市学校給食センター

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