よみがえる、25年前の私 山形西高卒業生、タイムカプセル開封

1998年に埋めたタイムカプセル(左)の中身を確認する卒業生ら=山形市・山形西高

 1998年度に山形西高(山形市)に在籍した生徒が、同年に学校中庭に埋めたタイムカプセルが25年ぶりに掘り起こされ、当時の生徒が中に入れた思い出の品と対面した。在校生とも会って、懐かしい青春の日々を振り返った。

 タイムカプセルは創立100周年記念で埋めた。当時の資料によると「開封は20年後」だったが、埋められたままになっていた。これを知った同校生徒会「校友会」と新聞部などの在校生が今年4月、同校技能員の協力を得て掘り出した。

 98年度卒業の千歳聡美さん(42)=同市=ら4人が7月24日に母校を訪れた。さらに当時の校友会長の菅沼和香奈さん(43)=旧姓高橋、静岡県=ら3人がオンラインで加わり、在校生と共にタイムカプセルの中身を確認した。手紙や写真、学校祭「嚶鳴(おうめい)祭」プログラム、人気だった「KinKi Kids」のシングルCDなどを手に取り、卒業生は「懐かしい」「こんな感じだったね」と声を弾ませた。

 菅沼さんは「『今』を詰め込み、20年後の自分たちに見せたかった」と振り返った。一方で入れられなかった物として、当時流行していたルーズソックスや「たまごっち」を挙げた。新聞部前部長の3年中野きらりさん(17)は「自分だったら部活のノートを入れ、はじけて活動した日々を未来の自分に伝えたい」と話した。校友会議長の3年和泉遥さん(17)は「嚶鳴祭への情熱、校則を巡る先生との“戦い”など、今と変わらない西高生らしさを感じた」と笑顔を見せた。

 タイムカプセルの中身の一部は、8月26日に開く嚶鳴祭(一般公開日)で展示する。

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