山形市は31日、中学校部活動の地域移行に向け、学校関係者や学識経験者らによる検討協議会を立ち上げた。市役所で初会合を開き、部活動と地域のスポーツ・文化芸術団体をマッチングするなどのモデル事業に取り組み、体制づくりにつなげることを確認した。
モデル事業は10月~来年1月の土・日曜に実施する。バドミントンとソフトテニスでスポーツクラブと連携した専門的指導の実証実験を行うほか、選手や指導者が少ないほかの一部競技で他校との合同練習を試行する。多様なスポーツに取り組める環境の充実を図り、ボルダリングやスケートボードに興味がある生徒を受け入れる場を整える。
文化部では、オーケストラ奏者などによる吹奏楽指導に加え、文化芸術団体の協力を得て茶道、写真の講座を開講する。
関係団体の連絡調整に当たるコーディネーター3人を配置し、指導を担う団体と学校、市、コーディネーターによる四者会議を定期的に開き、事業の準備や検証を進める。
13人で構成する検討協議会の会長に就いた金沢智也教育長は「地域の資源を有効活用し、子どもたちがスポーツや文化活動を通じて多様で豊かな体験ができる環境を保持したい」と述べた。