宇都宮、鹿沼などで激しい雷雨 火災や停電相次ぐ

大気の状態が不安定になり、一部地域で激しい雷雨に見舞われた県内。日の出前の男体山山頂からは宇都宮市方面に稲妻が見られた=1日午前4時15分、男体山山頂(30秒間露光)

 栃木県内は31日夜から1日昼前にかけて大気の状態が不安定になり、県南西部を中心に宇都宮や鹿沼市などで激しい雷雨に見舞われた。落雷が原因とみられる火災のほか、宇都宮市など各地で計約1860軒が停電した。

 宇都宮地方気象台によると、県内上空を寒気が通過し、湿った空気の影響なども加わって大気が不安定になり、雷雨が発生した。

 1日午前2時半ごろ、鹿沼市見野、農業田野井晃造(たのいこうぞう)さん(70)方から出火、自宅に隣接する木造平屋の物置小屋約38.5平方メートルを全焼した。出火当時、現場付近は雷雨だった。

 また同日午前10時20分ごろ、小山市立木の雑木林から白煙が上がっているのを近隣住民が見つけ、119番した。雑木林の木と下草約143平方メートルを焼いた。通報者は付近で落雷を目撃したという。

 鹿沼、小山の両署はそれぞれ、落雷が原因の可能性があるとみて調べている。

 停電も相次いだ。東京電力パワーグリッドによると、同日午前4時以降に宇都宮市で約1530軒、さくら市で約170軒、壬生町で約140軒、鹿沼市で約20軒が停電し、正午過ぎまでに復旧した。同社は落雷が原因の可能性もあるとみて調べている。

日光、宇都宮両市方面で見られた稲妻=1日午前4時15分、男体山山頂(30秒間露光)

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