ごみ処分場の家具から現金1099万円 青森・七戸町 所有者名乗り出ず

 青森県七戸町にあるごみの最終処分場で、破砕中の家具の中から現金計1099万円が見つかったことが2日、分かった。警察に届けたが所有者が名乗り出なかったため、拾得者の中部上北広域事業組合に所有権が移った。

 同日開会した組合議会定例会で、管理者の長久保耕治東北町長が報告した。組合によると、現金が発見されたのは七戸町鉢森平の中部上北最終処分場。今年4月4日、職員がたんすなどの家具を重機で破砕していたところ現金100万円を発見した。続いて12日に900万円、14日に99万円を発見。全て現行の紙幣で、束になっていた。家具は今年捨てられたものとみられるが、どの家具に現金が入っていたかなどは不明という。

 組合は七戸署に通報、拾得物として現金を引き渡した。県警がポータルサイトなどで情報を公開したが、所有者が現れないまま保管期間の3カ月が経過し、7月27日に同組合の銀行口座に入金された。

 同組合では歳入として予算に組み入れる予定だが、現時点で具体的な取り扱いや活用方法は未定。長久保東北町長は「両町の担当課と協議しながら、有効活用できるよう慎重に検討を進めたい」と述べた。

 同処分場では2019年7月にも現金459万円が見つかっており、今回と同様、保管期間を経て11月に組合に渡った。まだ使われておらず、基金として残しているという。

© 株式会社東奥日報社