【ベトナム】ビンGが10兆ドン社債、EV工場に投資[車両]

ベトナムのコングロマリット(複合企業)、ベトナム投資グループ(ビングループ)は1日、傘下の電気自動車(EV)メーカー、ビンファストによる北部ハイフォン市での設備投資資金の調達を目的に10兆ドン(4億2,000万米ドル、約603億円)の社債を公募で発行すると発表した。VNエクスプレスが報じた。

額面価格が10万ドンの債券1億口を年限3年で6兆ドン、年限2年で4兆ドン発行する。いずれも無担保で、非転換型。

利払いは半年ごとで、金利は3年債が2回目までは年15%、以降は基準金利に4.5%を上乗せする。2年債は最初の2回が14.5%、以降は基準金利に4%を上乗せする。基準金利は四大国営銀行の期間12カ月の個人向け預金金利の平均とする。

個人投資家は500口、5,000万ドン相当から、機関投資家は5,000口、5億ドンから応募を受け付ける。

ビングループは調達した資金をディンブー・カットハイ経済区のビンファストの工場での投資資金に充てる。

ビングループの上半期(1~6月)連結決算で、ビンファストを含む製造部門は売上高が39%増の9兆8,488億ドン、税引き前損益は14兆392億ドンの赤字だった。赤字幅は前年同期から約2兆ドン縮小したが、EV事業への先行投資で赤字が続いている。

ビンファストは7月28日、米南東部ノースカロライナ州でEV工場の起工式を開催した。第1期の投資額は20億米ドルで、2025年に生産を開始する予定。今年8月には、米特別買収目的会社(SPAC)ブラック・スペード・アクイジション(BSAQ)との合併を通じて米国上場する計画だ。

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