【ベトナム】ビングループ、上半期は大幅増収も減益に[建設]

ベトナムのコングロマリット(複合企業)、ベトナム投資グループ(ビングループ)が7月30日発表した2023年1~6月連結決算は、売上高が前年同期比2.7倍の86兆1,067億ドン(約36億3,563万米ドル、5,159億円)で大幅増収となった。一方で、傘下の国産車メーカー、ビンファストの電気自動車(EV)事業への投資費用などがかさんだ影響で、税引き後利益(純利益)は7%減の9,871億ドンとなった。

第2四半期(4~6月)の売上高は前年同期比3.5倍の47兆1,433億ドンと大幅に増加した一方で、純利益は28%減の3,980億ドンに落ち込んだ。

1~6月の事業部門別の内訳では、主力の不動産販売の売上高が前年同期比6.5倍の59兆1,856億ドン、税引き前利益が11倍の17兆909億ドンで全体をけん引した。傘下のビンホームズが北部フンイエン省で進める大型住宅開発事業「ビンホームズ・オーシャンパーク2—ジ・エンパイア」の低層住宅の引き渡しを実施したことなどで大きく業績が伸びた。

製造部門は、売上高が39%増の9兆8,488億ドンとなった一方で、ビンファストが進めるEV事業への先行投資で赤字が続いており、税引き前損益は14兆392億ドンの赤字となった。赤字幅は前年同期比で約2兆ドン縮小した。

このほか、不動産賃貸、娯楽サービス、医療、教育の各部門はいずれも増収となったが、税引き前損益では娯楽サービス、医療部門で赤字計上が続いている。

6月末時点の総資産は607兆9,811億ドンで、前年末から5%増えた。

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