見上げれば、2千年の時 夏空に映える大賀ハス 兵庫・香美 高さ2mに成長、お盆まで楽しめる

空に向かってピンク色の花を咲かせる大賀ハス=香美町村岡区黒田

 兵庫県香美町村岡区黒田の山根亀久二(きくじ)さん(77)方で、見上げるほどの高さに成長した「大賀ハス」が、大輪の花を咲かせている。

 大賀ハスは1951年、千葉市の遺跡から発掘された約2千年前のハスの実が発芽し、翌52年に開花。2千年の時を経た「世界最古の花」として大きな話題になった。

 山根さんは定年後の2007年から約20アールの休耕田を整備した「笠波蓮華(れんげ)園」で、ハスの一種である浄台蓮(じょうだいれん)を育ててきたが、連作障害のため21年に閉鎖。今年から自宅で大賀ハスを栽培しようと、直径50~80センチの鉢八つにレンコンを植えたところ、ぐんぐん成長して高さ2メートルほどになった。

 一つの花は4日間咲くといい、午前5時ごろからゆっくりと花開き、昼に閉じる。山根さんは「お盆の時期にご先祖さまをハスの花でお迎えするのも一興。ハスは生育旺盛で育てやすく、鉢植えはお勧め」と話している。

 1日時点で3輪開花。つぼみも多く、お盆過ぎまで楽しめそう。 (長谷部崇)

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