浴槽から漏水 「にこにこ温泉しうら」開業延期 青森・五所川原市、原因調査へ

漏水の判明で開業延期となった健康増進施設「にこにこ温泉しうら」=3日、五所川原市相内

 青森県五所川原市は3日、今月11日を予定していた健康増進施設「にこにこ温泉しうら」のオープンを延期すると発表した。7月中旬の試験で浴槽の漏水が判明し、営業開始が困難となった。原因調査はこれからのため、いつ開業できるか、めどが立たないという。佐々木孝昌市長は「開業を延期せざるを得なかったことは誠に遺憾。市民に深くおわびする」とのコメントを出した。

 市浦地区に市が昨年から整備を進めてきた同施設は、鉄筋コンクリート平屋建て、延べ床面積約480平方メートル。人工炭酸泉やサウナを備えた浴場のほか、トレーニングルームなどを設けている。総工費は約3億4290万円。11日にオープニングセレモニーを行い、一般利用が始まる予定だった。

 市民生部によると、浴槽の漏水は7月13日に判明した。前日に水を張ったところ、男女の浴場それぞれにある一般浴槽、炭酸泉浴槽、水風呂のいずれも水位が下がっていたという。浴槽の施工は市内の業者が行った。

 今後、原因を究明した上で補修工事に入る方針だが、工事期間などは現時点で不明。同部の黒川隆二部長は取材に「どこから漏れているのかも、施工ミスがあったのかどうかも、まだ分からない状況」「関係者とこれから協議するので、いつから原因調査を始められるかも現時点では分からない」と語った。

 オープンに合わせて市浦地区で運行を始めるとしていた「しうらコミュニティにこにこバス」は、同施設を経由しない形で予定通り今月14日から運行する。

© 株式会社東奥日報社