高校再編、県教委が真岡で説明会 介護科廃止に反対相次ぐ

芳賀地区の高校の再編案などが示された説明会=5日午後、真岡市荒町

 県教委は5日、第3期県立高校再編計画案の地区別説明会を真岡市内で開き、真岡工業高と真岡北陵高の統合など再編計画の意義を説明した。真岡北陵高の介護福祉科の廃止案に対し、市民や福祉関係者らから反対意見が相次いだ。

 芳賀地区関連では両校の統合と、真岡北陵高の介護福祉科をなくし益子芳星高に介護コースを設ける内容が説明され、市民や学校関係者ら約50人が耳を傾けた。

 質疑応答で、県介護福祉士会会長の谷口美智(たにぐちみち)さん(48)は「介護福祉の人材は地域にとって大切で絶大な貢献をしている。なくさないでほしい」と訴えた。

 真岡北陵高卒業生が施設で働いている同市亀山の特別養護老人ホーム椿寿園施設長の斉藤正(さいとうただし)さん(73)も「介護福祉士を目指す生徒が芳賀地区で学べなくなるとわれわれは非常に困惑する」と強調した。

 他にも「地域の声をくみ取ってほしい」「高齢化の時代に逆行している」と存続意見が相次いだ。県教委側は「みなさんの意見をもらうための説明会。改めて検討する」と収めた。

© 株式会社下野新聞社