「お母さん、ことしも来たよ…」 夜明け前から続く祈り 原爆投下から78年 広島「原爆の日」 被爆者の平均年齢85.01歳 高齢化進む

広島は、原爆投下から78年となる「原爆の日」を迎えました。

4歳のとき西区で被爆(82)
「お母さん…」

爆心地そばの平和公園では、夜明け前から多くの人が、犠牲者を追悼しました。

4歳のとき西区で被爆(82)
「広島に今、残っている人が『過ちは繰り返しませぬから』というんじゃない。(ウクライナでの)戦争が悪いこととみんな、分からないといけないのに」
7歳のときに西区で被爆(85)
「熱いし、やけどしているから川に突っ込んでみんな、亡くなってしもうた。戦争がなくなるのが第一。あとは何も言うことはない」
原爆供養塔に両親・兄が眠る(79)
「 “ことしも元気に来たよ。来年も来るよ” 遺言通り ”必ず、ぼくは来ますよ” ということだけですね、今は」

ことしの平和記念式典は、4年ぶりにコロナ禍前の規模に戻り、およそ5万人が参列。過去最多となる111カ国の大使らと、EU代表部が出席しました。

原爆投下時刻8時15分・黙とう

松井市長は、「為政者に核抑止論からの脱却を促すことが重要」だと訴えました。

広島市 松井一実 市長の平和宣言
「世界中の指導者は、核抑止論は破綻しているということを直視し、具体的な取り組みを早急に始める必要があるのではないでしょうか」

全国の被爆者の平均年齢は85.01歳で、被爆者の高齢化は一層、進んでいます。

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