岩手県産の生ハム、世界大会へ 肉のふがね、シンガポールで出品

世界大会に出品する生ハム「セシーナ」や短角牛和牛の料理を試作する府金伸治社長

 岩手町の食肉加工販売・肉のふがね(府金伸治社長)は24日、シンガポールで開かれる「にっぽんの宝物グランプリ世界大会」に県勢として初めて出場する。同日本大会でグランプリに輝いたいわて短角和牛の生ハム「セシーナ」を海外の経営者や投資家に売り込む。同社は既に台湾に短角和牛を輸出しており、東南アジアへの販路開拓の足掛かりとする。

 セシーナはスペイン北部発祥の牛肉の生ハム。同社は短角和牛を野田村特産ののだ塩に漬け込み、1年以上かけて熟成させた。冬は厳しく冷え込み、乾燥する本県の気候を生かし、添加物を一切使わずに赤身のうまみを引き出している。

 全国の50事業者が8部門に分かれて競った2019年日本大会で、セシーナは「肉・海産物調理、加工部門」の頂点に立った。念願だった20年2月の世界大会への出場資格を得たが、新型コロナウイルス感染症の影響で延期が続き、3年越しで大舞台に立つ。

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