体育館に冷風装置「導入検討が必要」 熱中症対策で知事

 米沢市の女子中学生が部活動後の下校中に熱中症の疑いで搬送され、死亡したことを受け、吉村美栄子知事は9日、定例記者会見で、体育館への冷風装置の導入などを検討する必要があると語った。

 吉村知事は事案を受け、県教育委員会が県立学校や市町村教委に対して通知した対策の内容を説明。その上で、教室への冷房整備の拡大や体育館への冷風装置の設置について「検討の必要があると県教委に伝えた」と話した。

 文部科学省が2020年に中学生の携帯電話の持ち込みを条件付きで認める通知を全国の教委に出している一方、学校によって対応が分かれている現状については「県教委の考えを聞いてみたい」と述べた。

 県消防救急課によると、県内で7月に熱中症の疑いで救急搬送された300人(速報値)は、14年からの過去10年で18年の372人に次いで2番目に多い。吉村知事は県民にも屋内での冷房使用や小まめな水分補給など熱中症予防を呼びかけた。

 新型コロナウイルス感染症についても、感染拡大傾向が続いており、お盆期間に人と接する機会が増えることを踏まえ、換気の徹底や場面に応じたマスク着用などを求めた。

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