広陵 初戦 苦しみながらも隣県対決に勝利 夏の全国高校野球 2回戦 ボンズ真鍋3打点 エース高尾 7回94球

夏の甲子園に優勝候補の広島県代表・広陵高校が、登場。序盤は、かなりハラハラする展開でしたが、初戦を突破しました。

立正大淞南(島根) vs. 広陵(広島)甲子園 全国高校野球選手権大会 2回戦

5年ぶりに甲子園に戻ってきた広陵ナイン。島根県代表・立正大淞南との対戦です。

先発は2年生エースの 高尾響(2年) 。緊張せずに望めたという夏の甲子園、初マウンド。先頭打者を空振り三振に切って取ると、1回をきっちり三者凡退に仕留めます。

しかし、2回、2アウト・2塁・1塁のピンチを背負うと、フルカウントからストレートをはじき返され、先制点は立正大淞南に上がります。ただ、ここで崩れなかった高尾。再び訪れた満塁のピンチを、サードゴロでしのぎます。

高尾の投球に応えたい打線は、4回、まずは甲子園から背番号1けたになった 高橋陽大(3年)が期待に応える一打で、チャンスを作ると、その後、ランナー2塁・1塁から 松下水音(3年)の左中間の当たりが、タイムリースリーベースに。逆転に成功します。

しかし、直後の5回、エラーで許したランナーから立正大淞南の打線がつながり、再び1点のリードを許します。

ただ、「ここまでフォームが崩れていた」と語る高尾は、5回終了後の給水タイムに修正を図り、さらに、ギアも上げ、6回を三者凡退で締め、攻撃への流れを作ります。

そのウラ、高尾をリードするキャッチャー・只石貫太(2年)。ヒットで出塁すると、さらに3塁・2塁へチャンスを広げます。すると、立正大淞南にバッテリーエラーが起こり、3塁ランナーがホームへ。なんとか同点に追いつきます。

すると、1番・田上夏衣(3年)にタイムリー内野安打が飛び出し、再び逆転に成功。

なおも満塁のチャンスで、大会注目、広陵のボンズ、真鍋慧(3年)。高々と上がったレフトへの打球は、上空の風に乗り落ちます。走者一掃のタイムリーとなり、一気に4点リードへと戦況は変わります。

リードをもらった高尾は、7回も4度目の三者凡退に抑え、夏の甲子園初マウンドを後にします。

この戦況をスタンドで見守っていたのは、去年の広陵キャプテン・川瀬虎太郎でした。

広陵OB 川瀬虎太朗 さん
「自分たちがあの夏でくやしい思いをして、それをいっしょにくやしい思いをしてきた後輩がこうやって最後の夏、甲子園に来て、活躍している姿を見て、すごくうれしいなと思います」

先輩たちの思いも背負い、日本一を目指す甲子園はそのままリードを守り、ゲームセット。5年ぶりの夢舞台で、見事に初戦を突破しました。

立正大淞南(島根)3 - 8 広陵(広島)

広陵高校 3年 真鍋慧 選手
「センター中心に意識していて、逆方向にいい当たりが出たのでよかったかなと思います。日本一ということを目標にやっています」

広陵高校 2年 高尾響 投手
「ファーストストライク、コントロールが悪かったので、次の試合ではファーストストライクを絶対取れるように、先制点を取られないようにして、バッターにいい流れを持って行けるようなピッチングをしてきたいなと思っています。

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