連敗中の広島カープは、10日、1軍合流したルーキー・益田武尚 の堂々、プロ初登板に 大盛穂 の今シーズン、初ホームランと明るい話題がありました。
ヤクルトとのカード第3戦。首位争いのためにも負けられないカープは、1回から積極的に仕掛けます。1アウトからこの日、2番起用の 小園海斗 が、センター前ヒットで出塁すると、ヤクルトバッテリーのすきを突いて盗塁。機動力でチャンスを作り出します。
その後、ランナーを3塁まで進め、打席には1軍復帰後、打率が5割を越える4番・西川龍馬 。初球を打ち上げた打球は、センターフライに。幸先よく先制とはいきません。
カープの先発は、リーグトップの防御率でチームの勝ち頭・床田寛樹 。自身初の2けた勝利を目指して1回、連打からノーアウト・2塁・1塁のピンチを招くと、3番・山田。打ち取った当たりでしたが、守備の名手・菊池涼介 が、まさかのエラー。ピンチが広がってノーアウト・満塁。打席には2試合連続でホームランを放っている4番・村上。1塁線ギリギリの打球が抜けて、タイムリーツーベースに。先制を許します。
これまで安定感抜群だった床田からは信じられない、打者一巡の猛攻を受けて、1回だけで6失点。床田は、3回で交代し、11安打7失点とまさかの登板となりました。
しかし、4回に失意のカープファンを盛り上げる投手が登場。ドラフト3位ルーキー・益田武尚 です。春のキャンプでは高い評価を得ていましたが、この日がプロ初登板。迎える先頭バッターは、日本の4番・村上。注目の第1球。いきなり155キロのストレートを投げ込み、気合十分。そして、2ストライクまで追い込むと、キレキレのスプリットで空振り三振。去年の三冠王を手玉に取ります。
続く打席には、1回にホームランを打っている5番・サンタナ。またもや決め球にスプリット、バットに当てさせません。
そして、WBC優勝メンバー6番・中村には、渾身のストレート。なんと、プロ初登板で3者連続三振。ルーキーが壊れかけた試合を引き締めます。
イニングをまたいだ益田は、5回も3者凡退に抑えて交代。ほれぼれするような1軍デビューを飾りました。
7点を追うカープは6回、1アウト・ランナー1塁でひげをそって、すっきりしたデビットソンを代打に送ります。惜しくもホームランとはなりませんでしたが、ツーベースヒット。ランナー3塁・2塁のチャンスで打席にはヤクルト戦は相性のいい6番・堂林翔太 。高くバウンドした打球は、サードの頭上を超えてタイムリーに。1点を返します。
どんなに点差が開いてもあきらめないカープは、9回、2アウトから1塁にランナーを置き、打席には代打・大盛穂 。初球をしっかりとらえ、今シーズン、第1号ホームラン。
しかし、試合をひっくり返すまでには至らず、これで開幕シリーズ以来の同一カード3連敗。首位・阪神とのゲーム差は5.5に広がりました。
