展示品は「天狗の髑髏」!? 波佐見ミュージアム・驚異の部屋

天狗の髑髏(どくろ)ことイルカの頭骨=波佐見ミュージアム

 東彼波佐見町の町歴史文化交流館「波佐見ミュージアム」で開かれている動植物園などの収蔵品約170点を集めた「特別展・驚異の部屋」。その一角にあるイルカの頭骨の解説が来場者の目を引いている。
 江戸中期の発明家、平賀源内には「天狗(てんぐ)の髑髏(どくろ)」として持ち込まれた。当時の人はイルカのくちばしを、カラス天狗のくちばしに見立てたという。ゾウの頭骨も展示。欧州では鼻部分の空洞をギリシャ神話の単眼巨人「キュクロプス」の目になぞらえた。
 「近代科学が浸透する前、人は骨や化石を空想上の生物と結び付けていたようです」と担当者。この夏、たくさんの展示物から、昔の人たちの想像力に思いをはせてみては。

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