今里広記の功績、後世へ 胸像移設 大村高で除幕式

関係者が胸像の移設を祝った除幕式=大村市久原1丁目、大村高

 長崎県立大村高(旧制大村中)出身で戦後日本の高度経済成長に貢献した今里広記氏(1907~85年)の胸像が長崎市から同校に移された。除幕式が12日、同校であり、関係者が今里氏の功績を後世に伝える決意を確認した。
 今里氏は東彼波佐見町出身。日本精工の社長を務め、日経連(現経団連)設立に参画。「財界官房長官」の異名を持ち、東京モノレールの開業や、中曽根康弘内閣の行革に伴う日本電電公社(現NTT)民営化などに尽力した。
 胸像は長崎市の諏訪神社にあったが、母校の後輩たちにも知ってもらおうと同窓会が中心となって移設。式には親族のほか中﨑謙司県教育長、園田裕史大村市長らが出席した。
 実行委の松村学会長は「後輩には今里氏のたどった道のりを思い、われもまた、と青春の志を熱くたぎらせてほしい」と述べた。

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