全国高校野球 3回戦 創成館・稙田監督 沖縄尚学・比嘉監督 両監督に聞く

創成館の稙田監督(左)、沖縄尚学の比嘉監督

 沖縄尚学との3回戦に臨む長崎県代表の創成館。両校とも2回戦からの登場で、創成館は10日に星稜(石川)を6-3、沖縄尚学は11日にいなべ総合(三重)を3-0で下した。創成館は勝てば初、県勢としては2007年の長崎日大以来の8強入りとなる。試合を前に、創成館の稙田龍生監督(59)と沖縄尚学の比嘉公也監督(42)に意気込みなどを聞いた。

 -初戦を振り返って。
 稙田 思い描いていた通りの展開。ただ、相変わらず打てはしない。それは仕方のないこと。その中で次の試合もどう泥くさく1点を取っていけるか。試合と試合の間が長くて調整が難しい。
 比嘉 もう少し打撃陣が捉えてくれるかなという期待はあったけど、緩いボールに泳がされるというか、内野ゴロが多かった。きちっと引きつけてライナーを意識していこうと言っている。

 -相手校の印象や警戒する選手は。
 稙田 過去の九州大会では痛い目にも遭わされている。チーム力として束になってくる印象で、強いのは分かっている。エースの東恩納(ひがしおんな)君は沖縄大会からいまだ無失点。ピンチでギアを上げてくる。打者も全員を警戒。攻守両面でとにかく相手が嫌がる作戦をやっていきたい。ロースコアの展開に持ち込めれば。
 比嘉 過去の対戦などでの印象は、投手を中心とした守りが簡単に崩れないということ。ディフェンス面は九州を代表するような安定感がある。今回はとにかく2回戦で勝つことだけに集中していたので、対策はこれからやっていきたい。

 -勝負のポイントや自チームのキーマンは。
 稙田 7人がベンチに入っている投手陣の立ち上がりが重要。打者の目線を変えるために小刻みな継投もあり得る。打線はやっぱり4番永本と1番川﨑がカギ。序盤に攻めて、まず1点を取りたい。今季最後の大会を完封負けで終わるわけにはいかない。
 比嘉 打撃陣が2回戦のような状態だと、ここから上に行くことは無理だと思う。誰がというよりも攻撃のつながりが勝敗を左右してくる。

 -意気込みを。
 稙田 もちろん負けることは考えていない。目の前のワンプレーを一生懸命やるだけ。(沖縄尚学は昨秋の九州大会準決勝、決勝で海星、長崎日大に逆転勝ちしており)県勢としても、甲子園で借りを返したい。8強に入れば秋の鹿児島国体の出場も見えてくる。一度は出てみたい。
 比嘉 (創成館が)なんとなくこんなチームだというのは僕自身は持っている。ディフェンス勝負になれば絶対に我慢比べに負けず、あとは再三言っているように攻撃がつながるかどうか。投手陣は2回戦完封のエース東恩納のほかもバッターが立っていない状態(ブルペン)では悪くない。


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