台風15日夜県内最接近 北陸線特急は終日運休 

帰省客のUターンで混雑する北陸新幹線のホーム=14日午前10時52分、金沢駅

  ●警報級の大雨、高波警戒

 強い台風7号は14日、本州の南の海上を北西に進んだ。暴風域を伴って15日朝には紀伊半島に上陸し、石川県内には15日夜から16日午前にかけて最接近する見込み。金沢地方気象台は、台風の進路や発達の程度によって警報級の大雨や高波の恐れがあるとして注意、警戒を呼び掛けた。JR西日本は15日の北陸線で特急の計画運休を決定。旧盆のUターンは交通が大きく乱れそうだ。

 台風7号は14日午前6時、中心気圧965ヘクトパスカル、最大風速40メートル、最大瞬間風速55メートルとなっている。

 石川県内は15日夕から雨が強まり、最接近時の夜中には多い所で1時間に40ミリの激しい雨となる見込み。16日午前6時までの最大24時間降水量は加賀、能登とも100~150ミリと予想される。

 風は海上を中心に15日昼前から強まり、15日の予想最大風速は陸上で加賀、能登とも10メートル(予想最大瞬間風速20メートル)、海上で加賀18メートル(30メートル)、能登15メートル(25メートル)となっている。

 16日は高波が予想され、波の高さは加賀、能登ともに4~5メートルと警報基準に近い高さが見込まれる。

 15日はフェーン現象により、最高気温が金沢、輪島とも38度の猛暑日になる見通し。気象台の担当者は「最新の気象情報を確認するようにしてほしい」と話した。

 14日の県内は湿った空気の影響でおおむね曇りとなった。正午までの最高気温は金沢で32.4度。14日連続で熱中症アラートが発表された。

 台風接近により、JR西日本は14日、北陸線の特急「サンダーバード」「しらさぎ」が15日の始発から最終列車まで運休すると発表した。特急「ダイナスター」の一部や「おやすみエクスプレス」も運休となる。

 普通列車は15日、米原―敦賀間が始発から最終まで運休。敦賀―金沢間は夕方から遅れや運休が生じる可能性があるとしている。北陸新幹線、七尾線は通常通り運行する予定。

 金沢支社は16日も北陸線、北陸新幹線で遅れや運休の可能性があるとしている。

  ●県が連絡員会議

 台風7号の接近を受け、石川県は14日、県庁で災害対策本部連絡員会議を開き、今後の気象予報や防災体制を確認した。各市町に対し、住民に避難指示をする場合は早めに出すよう通知した。

  ●金沢駅Uターン混雑

 金沢駅では14日、旧盆をふるさとで過ごした帰省客のUターンラッシュで混雑した。午前中の在来線特急で「サンダーバード」1本で自由席の乗車率が100%を超えた。

 中日本高速道は15日午後6時から16日午前0時にかけ、福井県と滋賀県の北陸自動車道で通行止めの可能性があるとしている。

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