心技体高め、東北ダブルV 県警の柔道・剣道チーム、全国向け鍛錬励む

東北大会で優勝し、全国大会に向けて稽古に励む県警の柔道チームの選手たち=天童市・県警三隊合同庁舎

 宮城県で7月に開催された東北6県警の各代表チームによる柔道と剣道の大会で、山形県警が3大会ぶり6回目の「ダブル優勝」を果たした。関係者は「強い県警を示すことができた。県民の安心感につながればいい」と話す。これに満足をせず、10月の全国大会に向けて鍛錬に励んでいる。

 大会は「東北管区内警察柔道・剣道大会」で、仙台市の宮城県武道館で7月13日に開かれた。各県警6チームの総当たり戦で、試合ごとに双方7人が出場し、柔道は勝者数と得点、剣道は勝者数と本数で競った。

 山形県警は、柔道が4勝1分けとし、18回目の優勝を2連覇で飾った。剣道は初戦を落としたが4連勝と巻き返し、3大会ぶり12回目の頂点に立ち、昨年4位の悔しさを晴らした。剣道監督の川木一也警部補(45)=人材育成課=は「1年間、稽古で心身を限界まで追い込んできた」と話し、培った体力と精神力で相手を上回ったと振り返った。

 県警チームは柔道、剣道ともに11人。多くは「術科特別訓練員」として選抜・任命された警察官で、機動隊に所属。災害救助やテロ対策などの訓練の傍ら、週3回の稽古や空き時間の自主練習に励む。「自主性を大切にしつつ実力も練習量も一番だと自負している」と柔道監督の片桐雄大警部補(36)=同。宮城など規模が大きい他県警と比べ人数は少ないが、助言し合い心技体を高めている。

 柔道主将の本間稔永警部補(30)=機動隊=は「支えてくれた人に恩返しができた」、剣道主将の金沢光祐警部補(36)=同=は「稽古に専念できる環境が常にある」と周囲に感謝する。

 10月の全国大会は、47都道府県警と皇宮警察の計48チームが出場し、これまでの成績により1~3部のカテゴリーに分かれて争う。山形県警は柔道、剣道ともに今回は3部で、2部昇格を目指す。「東北大会の優勝は自信になった」と金沢主将。次の目標へ日々の稽古が一層熱を帯びている。

東北大会で優勝し、全国大会に向けて稽古に励む剣道チームの選手たち=天童市・県警三隊合同庁舎

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