「敬意を欠いたとは思っていない」イタリア代表電撃退任のマンチーニ氏が主張

[写真:Getty Images]

イタリア代表を電撃退任したロベルト・マンチーニ氏が、批判に対して反論した。

これまでインテルやマンチェスター・シティで辣腕を振るってきたマンチーニ氏は、2018年5月にイタリア代表監督に就任。ロシア・ワールドカップ(W杯)の出場権を逃して失意に沈むチームを立て直すと、ユーロ2020で優勝を果たした。

しかし、欧州王者として臨むことが期待されたカタールW杯は、欧州プレーオフで北マケドニア代表を相手にまさかの敗退。2大会連続で本大会出場を逃すことになり、現在は2024年のユーロと2026年の北中米W杯出場を目指してチーム作りに取り組んでいた。

そんな中で、マンチーニ氏は突如としてイタリアサッカー連盟(FIGC)に辞意を表明すると、13日には退任が正式発表。高額を準備しているサウジアラビア代表監督への就任も取り沙汰されており、イタリア国内では一連の行動が強く非難されている。

しかし、マンチーニ氏は自身の行動を無責任とは考えていないようだ。イタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』のインタビューに応じた同氏は、適切な時期の辞任だったと主張している。

「(就任から)5年半近くも経てば、こうしたことが起こる可能性もある。契約はあと2年半残っていたが、私は何カ月も前から辞めることを考えていた。そして、もしかすると今が辞めるタイミングだったかもしれない。いくつかの内面的な状況は変化したと感じたんだ。いずれにしても、ここでの時間は終わりに向かっていると思っていた」

「私は誰に対しても、敬意を欠いたとは思っていない。もちろん、誰かを殺したわけでもない。これについて色々と言われているのを読んだり聞いたりして、悲しくなった。代表を指揮するのは本当に楽しく、続ける意思もあったんだ。だが、状況は変わり、次に進む時期が来たと悟った。遅かれ早かれ、そうする時期は来ただろう。非常に悲しいが、それが私の感じたことだ」

「チームが難しい時期にあるのはわかっていた。だが、私は彼らを道端で立ち往生させるつもりはない。今は代表にとってのシーズン開幕前日でもないだろう。どちらにしても代表で準備する場合、トレーニング期間は1週間だけだ。だから、私の辞任のタイミングに対する批判は適切ではないと思っている。チームを去るのに最適な瞬間だった」

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