地域のつながり取り戻そう 嬉野市「冬野ほとめき会」発足、世代超えイベント 

旧暦の七夕前に七夕飾りを作る子どもたち=嬉野市塩田町の冬野公民館

 新型コロナ禍で薄れた地域のつながりを取り戻そうと、嬉野市塩田町久間の冬野地区で、地区の女性たちが「冬野ほとめき会」(前田美恵子会長、会員18人)を結成し活動している。子どもたちの交流イベントを開いたり、お年寄りに季節の味を届けたりと、世代を超えた交流の再開に向けて動き出している。

 新たな宅地の開発が進む同地区では、約100戸のうち4割が転入者。地域のつながりづくりが課題になっており、地区の女性が中心となって昨年11月に会を発足させた。幅広い世代が集うフリーマーケットを開いたり、1人暮らしの高齢者に手作りのぼた餅を届ける活動などに取り組んでいる。

 旧暦の七夕前の8月6日には、子どもたちや保護者ら約25人が参加し、七夕飾り作りと郷土料理の昼食会を冬野公民館で開いた。久間小3年の原羚隆君は「みんなで一緒に飾りを作れて楽しかった」と笑顔を見せた。

 同会の原田都巳子さん(76)は「新型コロナでいろいろなイベントが中止になってしまい、地域の交流が薄れてしまった。地域づくりには交流が一番大事。活動を通して世代を超えたつながりをつくり、地域で子どもたちを育てられるようにしていきたい」と話す。(山口源貴)

「冬野ほとめき会」が開いた七夕飾り作りで、交流を深めた子どもたちや保護者

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