花火中止、客集まり開始直前に…原因発覚 業者が花火積み込み中まさかの事態 順延できぬ理由は“警備”

朝霞花火中止問題、業者聴取の結果をHP掲載

 8月4~6日にかけて開催した「第40回朝霞市民まつり・彩夏祭」で、5日夜に予定していた打ち上げ花火が開始直前に中止になった問題で、朝霞市民まつり実行委員会(伊藤尚久委員長)は、秩父市の業者が花火などをトラックに積み込む際にフォークリフトが故障し、人力に替えたことで大幅に時間をロスした上、輸送途中の渋滞などでトラックの到着が遅れたため、設営が間に合わなかったことなどが中止の原因だった、と発表した。同委員会事務局の朝霞市が、7日に業者に事情聴取した結果として、8日付で市ホームぺージに掲載した。

 市によると、業者が2台のフォークリフトでトラックに積み込み作業をしていたところ、2台とも故障。人力で積み込んだため、作業に4時間半かかった。5日午後4時半から同4時40分までの間にトラック3台が出発。1台は午後5時10分ごろに会場に到着したが、ほかの2台は渋滞などのため設営時間に間に合わなかった。

 午後6時40分ごろ、業者から「当日の設営不可能」との連絡を受け、同委員会は午後7時ごろ、翌6日に順延した場合の警備員の手配について、警備会社に確認したところ、「応じられない」との回答だったため、急きょ中止を決定。場内アナウンスを実施した。中止が放送された5日午後7時20分ごろ、会場は観覧者で埋まっていたが、「大きな混乱はなかった」(同実行委)という。

 市は「業者に設営ができなかった詳しい原因を含めた報告書を求めており、報告書が提出され次第、改めて検証したい」としている。また、市は9月8日まで、有料観覧席のチケット購入者に対して、領収書や販売時に提供した缶バッジなどを引き換えに料金を払い戻している。

 問い合わせは、同市地域づくり支援課内・市民まつり実行委員会事務局(電話048.463.2645)へ。

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