インテル・マイアミの共同オーナー、ベッカム氏 クラブ史上初タイトルに感慨「感動的な夜。長い長い旅だった」

リーグスカップのトロフィーを掲げるベッカム氏(右)[写真:Getty Images]

インテル・マイアミFCの共同オーナーを務める元イングランド代表MFデイビッド・ベッカム氏が、クラブ史上初のタイトルに歓喜の言葉を残した。イギリス『デイリー・メール』が伝えた。

【動画】メッシと抱き合って初タイトルを喜ぶベッカム氏

現地時間19日、アメリカのメジャーリーグ・サッカー(MLS)とメキシコのリーガMXのクラブが参加して催されるリーグスカップ2023の決勝戦、ナッシュビルSCvsインテル・マイアミがジオディス・パーク(ナッシュビル)で行われ、1-1で90分が終了。インテル・マイアミがPK戦の末に10-9で勝利を収め、初のタイトルを獲得した。

インテル・マイアミは23分、左サイドから打開を試みると、ゴール前へのラストパスは阻まれるも、こぼれ球を拾ったリオネル・メッシがペナルティアーク手前から力みのないコントロールショットを左上隅に沈めて先制に成功する。

57分に同点とされ、勝負の行方はPK戦へと委ねられたが、11人目までもつれた激闘の末に勝利。クラブ史上初となるトロフィーを獲得した。

ベッカム氏は「私はPK戦が好きってわけじゃないんだ。だからこういう終わり方は何とも言えない気分になる」との心境を語りながらも、「ナッシュビルも信じられない意地を見せ、どのペナルティも素晴らしく、気が気でない夜だったけれど、今夜は我々のものだった」と、勝利を喜んだ。

インテル・マイアミは2018年1月に設立され、2020年からメジャーリーグ・サッカー(MLS)へ新規参入した。

今季はイースタン・カンファレンスで最下位に沈んでいたが、今夏には指揮官が変わっただけでなく、メッシをはじめ、元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツ、スペイン代表DFジョルディ・アルバと、バルセロナの黄金期を支えた3選手が加入。状況が一変した。

「メッシが点を取り、ブスケッツがパスを出し、ジョルディが走るたびに、人々は映画のようだという。彼らのプレーを見ているととてもエモーショナルになれる。すべてのプレーが美しいんだ」

「(この5週間で)我々にとっていろいろなことが変化した。もちろん今夜は楽しむけれど、未来にも目を向け続けないいけない。世界最高とは言わないまでも、ピンクを着た素晴らしい選手は大勢いるし、多数のアカデミーの子たちも重要だ」

心持ちをあらためながらも、ベッカム氏は「今日は全員にとって感動的な夜だ。私にとっても長い長い旅だったし、道中が平坦ではないと常に理解はしていたけれど、正直に言うと、段差は相当なものだったから。だから今夜は我々が楽しむ夜だ」と、特別な一日となったことを噛みしめている。

インテル・マイアミは24日には全米オープンカップ準決勝シンシナティ戦を控えており、さらなるタイトル獲得のチャンスがある。一躍世界の注目を集めることとなったフロリダのクラブは、今度どのような旅路を歩むのだろうか。

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