個人情報、署判断で廃棄 神奈川県警、住基から筆写

神奈川県警本部=22日午前

 高齢者宅に戸別訪問して特殊詐欺への注意を促すため、神奈川県警が住民基本台帳(住基)から書き写した住所などの個人情報が県警本部で一括管理されず、一部は署の判断で廃棄されていたことが22日、複数の捜査関係者への取材で分かった。法令が定める情報開示請求があった場合に応じられないなど、不適切な管理に当たる可能性があり、専門家は「適正な目的で筆写したのなら、管理も徹底すべきだ」と指摘している。

 複数の捜査関係者によると、県警本部は2014年ごろ、住基を閲覧して高齢者の氏名や住所を筆写し、リスト化するよう全署に指示した。各署は住民基本台帳法に基づき自治体に閲覧を申請し、書き写した。

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