夢の平に屋外サウナ 27日、砺波のNPO法人が初のイベント

27日に野外サウナが登場する夢の平コスモス荘=砺波市五谷

  ●中山間地域に人と活力を

 砺波市のとなみ夢の平スキー場に27日、人気の野外サウナが登場する。地域で孤立傾向にある人の交流援助や中山間地域の振興などに取り組むNPO法人「ぶどうの花」(同市)が趣向を凝らしたイベントを初めて企画。少子高齢化が進む栴檀山(せんだんやま)地区に人を呼び込み、地域の活性化を図るのが狙い。豊かな自然に触れあい、来場者の心身を癒やしてもらい、地域のにぎわい創出にもつなげる。

 「中山間地域の活躍を!野外で楽しもう!」と銘打ち、サウナは水風呂とともに夢の平コスモス荘近くの野外で開設される。

 木製のサウナは高さ2メートル、長さ2.5メートルで5~6人収容でき、豊かな木の香りが楽しめる。水風呂は直径2メートル、高さ1メートルで、入浴後はリクライニングチェアに寝そべりながら、天気が良ければ立山連峰を望める豊かな自然の中で心身を整えてもらう。サウナと水風呂は各2基で、1人500円。水着とタオルを持参する。コスモス荘の入浴セットも千円で楽しめる。

 会場では高岡忍者による野外での水鉄砲遊びや皿回し、たい焼き体験、竹ワークショップなど体験型イベントのほか、組子細工やブックカバーなどのマルシェもある。1メートルのたい焼きも展示される。屋外ライブも行われ、地元の「せんだん山ロックバンド ハートパニック」の演奏や、富山ダルクの和太鼓演奏などで、社会に生きづらさを感じている人にエールを送る。

 栴檀山地区は昨年1月現在、人口が369人で、65歳以上の高齢化率が52.1%と市内で最も高い。少子高齢化の進展で過疎化に拍車が掛かる恐れがあり、活性化が課題となっている。

 ぶどうの花は昨年5月の設立から行ってきたアンケートで、地域資源を活用した屋外活動を求める意見が多く寄せられ、昨秋に行ったイベント「みんなの想火」が好評だったため、地域振興にもつなげようと今回のイベントを企画した。担当の松田淳子さんは「イベントを楽しみ、最後は野外サウナでさっぱりして帰ってほしい」と話した。

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