いでよ 未来のブラック・ジャック 中高生、外科手術を模擬体験

最新の器具を使った外科手術の模擬体験をする参加者=佐賀市の県医療センター好生館

 中高生を対象とした外科手術の模擬体験プログラム「ブラック・ジャックセミナー」が19日、佐賀市の県医療センター好生館で開かれた。30人が実際の医療現場で用いられる機器や器具などに触れながら、人の命を救う医師の仕事への理解を深めた。

 将来の日本の医療を支える医師を志してもらおうと、人気漫画の主人公の名前を冠したセミナーは今年で3回目。参加者は佐賀藩の医学校「好生館」の歴史について講義を受けた後、内視鏡手術や縫合などを模擬体験した。

 ガウンと手袋を着用し、医師の手ほどきを受けながら取り組んだ。画像を見ながら鉗かん子しを使ってビーズや輪ゴムを移動させ、切れ目を入れたスポンジを手術用の糸で縫った。超音波を利用した最新の手術器具も使い、コンニャクで作った組織を傷つけないよう細心の注意を払いながら、患部に見立てた部分だけを切り取った。手術室やドクターヘリの見学もあった。

 佐賀大附属中1年の西郡己子さんは「医療ドラマで見たことのある器具の仕組みを教えてもらったり、実際に使わせてもらえたりして楽しかった。医療に関する仕事に就きたい気持ちがさらに高まった」と笑顔で話した。(伊東貴子)

医師の手ほどきを受けながら縫合に挑戦する参加者=佐賀市の県医療センター好生館

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