若者は働きやすさ重視 「新しい働き方」 長崎市が企業向けセミナー

「新しい働き方」について経営者らが意見を交わしたセミナー=長崎市油屋町、ダイアゴナルラン長崎

 「新しい働き方」をテーマにしたセミナーが23日、長崎市内であり、働き方改革に意欲的な経営者らが、若い世代に選ばれる職場環境について議論した。
 リモートワークや副業など時代の変化に合わせた働き方を推進しようと、市が企業の経営者や人事担当者向けに企画した。講演では一般社団法人「Work Design Labパートナー」(東京)の伊藤俊徳取締役が、多様な働き方を導入した先進企業を紹介。また個人が自由に使える可処分時間の平均が、本県は全国で46位と低い現状に触れ「若者は賃金だけでなく、働きやすさも重視している。いきなり賃金改善は難しくても、働きやすさは地方の企業でも追求する余地がある」と述べた。
 パネル討論では、三基(長崎市)、クリーニングエイトドライ(大村市)、九州教具グループ(同)の代表者が、各社の働き方改革の内容や効果を報告した。九州教具の船橋修一社長は、デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化で社員の働きやすさの向上を図っているとし「現在は経済の時代から文化の時代に変わった。社員が額に汗して労働するのではなく、遊びを通して新たなアイデアや付加価値を生める環境を重視している」と述べた。

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