今春卒の高校生 長崎県内就職率69.6% 2.5ポイント減も過去3番目の高水準

 長崎県は23日、本年度の学校基本調査(5月1日現在)の速報値を公表した。今春の高校卒業者の県内就職率は69.6%。統計を取り始めた1961年度以降、最高だった前年度を2.5ポイント下回ったが、過去3番目に高かった。
 調査によると、高校卒業者は1万933人。このうち就職者は25.9%(前年度比0.9ポイント増)の2828人。県内就職率は20年度から3年連続で増加していた。
 県未来人材課は、学校現場など関係機関との連携や、公立39校に就職支援員「キャリアサポートスタッフ」を23人配置している成果が一定出ており、「前年度より低下したが、引き続き高い水準を維持している」としている。
 県内外の就職者を産業別にみると、製造業が25.5%で最多。公務14.1%、建設業12.4%、卸売業・小売業8.9%と続いた。就職先の都道府県では、本県の次に福岡県が11.2%で多かった。
 一方、高校卒業者のうち短大や大学などに進学したのは5297人。進学率は過去最高だった前年度より0.5ポイント減の48.4%だった。
 児童生徒数は前年度を下回り、小学校6万6615人(同2.0%減)、中学校3万5119人(同0.8%減)。高校3万3330人(同1.2%減)だった。
 同調査は、文部科学省が教育行政に必要な学校数や教職員数、卒業者数などの現状を明らかにするため毎年実施している。

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