宇都宮市、児童相談所の基本方針策定へ 9月にも外部有識者会議、設置への協議本格化

宇都宮市役所

 独自の児童相談所(児相)の設置に向けて宇都宮市は23日、基本方針を策定することを市議会議員協議会で明らかにした。9月にも外部有識者会議を立ち上げ、候補地の条件や施設の機能、職員体制など基本的な考え方をまとめ、来年6月の策定を目指す。市の児相を巡っては昨年12月、佐藤栄一(さとうえいいち)市長が設置の方向で検討することを初めて表明し、今年7月に県との連携推進会議を開催。基本方針の策定に着手することで、設置への協議が本格化する。

 議員協議会で市長は、市独自の児相設置について「虐待が疑われる子どもへのより速やかな対応や、保健と福祉の権限を持つ中核市の強みを生かした切れ目のない支援が可能になる」と説明。従来の寄り添い型の支援に加えて公権力を伴う介入が可能になるほか、意思決定や情報共有の迅速化が見込まれるとした。

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