烏山線、大雨なら午後6時以降は運休へ 代替輸送も午後8時以降実施せず 利用実態など踏まえ見直し

JR烏山線を走る蓄電池駆動電車「アキュム」

 JR東日本大宮支社は24日、烏山線の運転計画の見直しを発表した。午後6時時点で大雨により運転を見合わせている場合、終電まで全線の運転を取りやめ運休する。9月19日から実施する。同支社は利用者の減少や社会環境の変化を見直しの理由としている。

 同支社によると、大雨で雨量計が基準を超えた場合、電車の運転を見合わせている。今回の見直しでは9月19日以降、同6時時点で運転を見合わせている場合は、終日運休する。バスによる代替輸送を行うが、同8時以降は実施しない。

 同線では昨年度以降、大雨で同6時以降の運転を中止したのは計3日あった。3日間で同8時以降に代替輸送したバスの利用者は、1台当たり平均5人未満だった。

 また同線の1日の平均輸送人数は1987年度は2559人だったが、2022年度は1120人に減少。利用実態や少子高齢化、今後の労働力不足などを踏まえ、運転計画を見直したとしている。

 同支社は24日までに、沿線の宇都宮、那須烏山の両市と高根沢町、県、烏山高や高根沢高などに見直しを説明した。那須烏山市まちづくり課は「不便さが出てくるかもしれないが、代替輸送の利用人数は多くない。経費節減にもつながり、運営の持続可能性が高まるため、致し方ないのかもしれない」と受け止める。

 同支社は「今後も継続して運営方法を見直していく。お客さまにはご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします」とコメントしている。

 

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